J 岩 手 大 学
(旧盛岡高等農林学校本館を訪ねる)
■旧盛岡高等農学校本館
宮澤賢治が学んだ盛岡高等農林学校の校舎は、現在、国立岩手大学の附属農業教育資料館
として保存されています。
この建物は、わが国最初の高等農林学校として、明治35年創立の盛岡高等農林学校の本館
として建てられました。大正元年12月のことでした。一階は校長室、事務室、会議室、二階は大
講堂として使われました。
太平洋戦争敗戦後の昭和24年の学制改革により国立岩手大学として発足、大学本部の建物
として、昭和49年に大学本部が現在地に移転するまで、学長室、事務室に使われていました。老
巧化が進んだため、昭和52年に修復工事を行い、昭和53年からは「国立岩手大学農学部附属
農業教育資料館」として使用されています。
この建物は、明治時代に造られた国立専門学校の施設として貴重なものとなっています。また建
造物としても建築当時の姿を残し、保存状態がとても良いことから学校建築の歴史を知る上で貴重
な建物といわれています。このようなことから国でも重要文化財に措定して保存につとめています。
宮沢賢治は大正4年から9年までの間、盛岡高等農林学校の農学科第二部本科生、研究生とし
て学びました。学業成績優秀で、まじめな学生さんだったということです。
見学した日は晩秋の土曜日でした。大学が休みのため、この資料館も休館日でしたが、事前の打ち合わせによる特
別の計らいで見学が出来ました。建物が明治時代の欧風建築の様式で造られていてとても立派なものでした。資料展
示室に入るとおどろきました。書物を通して記憶にあるものが目の前にありました。すばらしいの一言に尽きました。
晩秋のある日、定年を間近にした男がこの部屋の片隅で、紅葉の見える窓辺を背に賢治の書物のページを捲り、賢
治の世界に酔いしれる・・・私はそんな情景を思い浮かべてしまいました。

見学先について熱のこもった解説をされる渡部教授

岩手大学農学部の門前を通る
バスを降りたら雨は上がっていた。校舎へ向かう

「旧盛岡高等農林学校本館」の文字が・・・

木札部分を拡大


展示室を見てまわる











二階にある立派な大講堂は当時を偲ばせる ・







学長室を見学







見学を終えバスに戻る





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